アイドルエコノミーを利用したビジネス実例1

アイドルエコノミーを利用したビジネス実例1

 

 

今回は、アイドルエコノミーを利用したビジネスの話の続きです。まずはアイドルエコノミーの定義の復習です。アイドルエコノミーは、私が卒業したビジネススクール、BBT大学大学院の学長、大前研一先生が提供した概念です。「使用されていない」「空いている」「遊んでいる」を意味する「Idol」と、経済「Economy」を組み合わせた造語。ヒト・モノ・場所・情報など、使われていないリソースを有効活用して、新しい経済的な価値を生み出すフレームワークのことです。余っているモノは有効に活用されていない。使われていないモノと、それを必要とする人を結びつけ、そこから利益を得る経営戦略がアイドルエコノミーだ。マッチングはインターネットやスマホアプリを介して行われる。アイドルエコノミーのビジネスは、すでに様々な分野に広がっている。

 

今回は、アイドルエコノミーを利用したビジネスの話の続きです。まずはアイドルエコノミーの定義の復習です。アイドルエコノミーは、私が卒業したビジネススクール、BBT大学大学院の学長、大前研一先生が提供した概念です。「使用されていない」「空いている」「遊んでいる」を意味する「Idol」と、経済「Economy」を組み合わせた造語。ヒト・モノ・場所・情報など、使われていないリソースを有効活用して、新しい経済的な価値を生み出すフレームワークのことです。余っているモノは有効に活用されていない。使われていないモノと、それを必要とする人を結びつけ、そこから利益を得る経営戦略がアイドルエコノミーだ。マッチングはインターネットやスマホアプリを介して行われる。アイドルエコノミーのビジネスは、すでに様々な分野に広がっている。前回のブログで書きました、高級カーシェアリングも車の空きを利用した、アイドルエコノミーの一種です。私は、専門家のスキルを利用したサービス、医師QAサイトを、ビジネススクールの卒業試験のために立ち上げました。こちらのサイトです。

 https://at-doctor.com/

 

児童精神科医・精神科医・臨床心理士・管理栄養士が心の悩みに答えるQ&AサイトBBT在学中に株式会社を設立し、ウェブ上でユーザーが利用料を支払い、医師に質問をするサイトを作りました。すでにメジャーな診療科を対象とした医師QAサイトはいくつかスタートされており、リクルートや、エムスリーなど大手企業が参入していたため勝ち目はないと判断しました。そこでニッチな市場にしぼろうと考え、精神科メイン、さらに日本では非常に数が少ない児童精神科医師をある程度の人数を在籍させるサイトにすることにしました。精神科、そしてさらにレアな児童精神科というカテゴリーで勝負することで、ブルーオーシャンで戦えるのではないかと考えたのです。1質問300円で、最初はユーザーを増やすために初回登録すると3回は質問無料のようにして、クーポンを配ることでユーザー獲得ハードルを下げようとしました。また精神科、児童精神科の医療記事を定期的にアップすることで、児童精神科系の情報サイトとしても機能させようとしました。少しでもサイトにアクセスする意味を作ろうと必死になっていました。そして結論からいうと、ビジネスとしては失敗しました。ユーザー数を想定通りに増やすことができず、そうなると登録している医師への報酬もあがらず、登録医師も伸びない、という流れになってしまいました。日本は、国民皆保険、さらにメンタルとなるとさらに色々と国の制度が利用できるため、コスト0で外来を受信できる方も多くいます。そうなるとわざわざ300円払って、有料で非対面で質問することに価値があるとは思っていただけなかったのかもしれません。ビジネスとしては伸びなやみましたが、現在もサービスとしては継続しています。診療時間外、休診日、などで質問できる手段があるのはユーザーにとって意味があるのではないかと思っていますし、いずれ日本も欧米のような医療システムになり診療にいくのはコストがだいぶかかるようになれば、その手間の段階として、ウェブ上で質問することが当たり前の社会になる可能性があると思っているからです。ですので、今は医療法人に在籍している医師たちに協力してもらい、ほそぼそとやっています。医療情報も定期的にアップするように心がけています。ビジネスはうまくいくのはほんとにむつかしいです。しかしコツコツと地道に継続することではじめて花をさかせることもあるので、あきらめないでこの医師Q&Aサイト、@doctorはサービスを継続していこうと思っています。このサイトをみると、ローンチして、いろいろとあがいていたことを思い出します。アットドクターレシピという、料理を通じて、メンタル状態改善しましょう、みたいなコーナーも作っていました。1週間に2-3個レシピをアップして、それに対してコメントを自分で書くという作業をしていました。おかげで栄養療法にはめちゃくわしくなったので、それは今も役に立っています。ABCクッキングさんとコラボしてメニュー開発したり、結構本格的にやっていました。懐かしいです。実際にそのレシピで料理を提供するカフェというコンセプトで、福祉事業所としてアットドクターカフェを作りました。それは今もかろうじて運営しています。ビジネスとしては当落線上なので、場合によっては撤退もあるかなという状態です。

 

賛否両論あると思うのですが、私は医療だろうと、福祉だろうと、ビジネスである以上、社会貢献しているから赤字でもいい、というスタンスには反対です。単独ビジネスでの赤字、とくにスタートしてから一年以上経過しているのに単月黒字化にもいたったいないものは、撤退するべきだと思っています。なぜか?それは赤字だと、利用者、スタッフ、経営者、3方にとってすべて悪だからです。赤字であれば人件費率がもともと高い医療福祉ビジネスでは、人件費にまわすお金がなくなります。そうなると忙しかったとしても給与はあがらないとなるとモチベーションもあがりませんし、それがサービスの質の低下につながる可能性は高いです。そして経営者も利用者の方に有益なサービスに対して再投資することはできず、結果社会貢献にもなりません。

ビジネスでの成功の秘訣は、あきらめないこと、成功するまで努力を繰り返すこと、だと思っています。しかしその一方でやりきってだめなら、どこかで損切りする、ということができなければ、いい経営者にはなれないと思っています。どこかの事業所が赤字を垂れ流していたら、他の事業所で努力して成功しているスタッフの人たちに迷惑がかかるからです。それはやってられという気持ちになるだろうと思います。少し話はそれましたが、アイドルエコノミーを利用したビジネスは、こんな感じで、まだまだあると思います。日本は先進国でもっとも最初に超高齢化社会をむかえます。空いている、スキル、場所、資産、場所、などはたくさんあるはずです。皆さんもぜひ、アイドルエコノミーを利用したビジネス、どんなことがあるか考えてみてください。チャンスは結構自分の生活の近くに転がっていたりします。

私が講義きいていた大前先生はアイドルエコノミーについて本を出していますのでご紹介します。今から起業する人、起業したが新しいビジネスモデルを打ち出せず悩んでいる方、イノベーションは0から1を生み出すだけではありません。すでに空いている、人、モノ、こと、を利用したシェアリングは意外なところ、自分の周りや、自分のビジネス周りにも転がっています。それを生かせるかどうかは自分次第。そのヒントがこの本には載っていますから、興味ある方はぜひお読みください。大前先生のファンにきっとなりますよ。

大前研一 アイドルエコノミーで稼げ! ―“空き資源”は宝の山

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