イノベーションとは、何もないところから何かを作りだすことだけではない
イノベーションを起こそう、とよく起業家はいいます。
ですが、イノベーションは何もないところから、ほんとに新しい何かを作り出すことだけを指しているわけではないと思います。
新しいビジネスモデルを思いつくのもイノベーションですし、すでにある何かと何かをかけ合わせるのもイノベーションです。
例えばエアビーにしても、家というものは最初から存在していますし、家を月単位で貸し出す賃貸というサービスももともとありました。
それをアプリを使って、空いている時間だけ自宅を貸し出す、というサービスをスタートさせました。
これなら、週末しか使っていない別荘を、空いている日は他人に貸し出すということが可能になりました。
オンライン英会話も、ネットを利用することで、遠隔地にいる英語を話せる人と、英語を習いたい人をつなぎました。
オンライン+英会話、でニューコンビネーションでのイノベーションです。
ちょこザップのような無人ジムも、スマートキー・スマホ認証+ジム、無人ジムの完成です。
ジムは昔からありましたが、テクノロジーを利用することで無人化に成功、そして人件費カットできれば利用料も大きく下がります。
アマゾン、ヤフーのようなプラットフォーム自体を作り上げることは非常に大変なことです。
ですが、既存サービスには相乗りさせてもらって、そこで競合との差別化をさせて儲けるというのは悪くないです。
ネットだろうが、リアルだろうが、インフラを作り上げるには人的コストも、お金も、かなりかかります。
使えるものはうまく使っていけばいい。
あやかるというのはビジネスでは非常に重要です。長いものにまかれろって感じでしょうか。
クリニックなら人気の大学病院とか大きな病院の近くで開業しておこぼれをいただくとか、効率的です。
大きなイベント会場のすぐ近くでカフェを出す、とかもそうですよね。あやかりまくった方がいい。
撤退してしまいましたが、私のやっていたスポーツカーシェアリングも、スポーツカーをシェアリングアプリのプラットフォームを利用して、利用者とマッチングしていました。
自分でユーザーを集めてこようと思ったら非常に大変ですが、プラットフォームが人を集めてきてくれるなら簡単です。
私が立ち上げたオンラインでの児童精神科医Q&Aサイト、@doctorも、専門家とユーザーをマッチングする弁護士ドットコムをみて思いついたサービスです。
レアな児童精神科医をネットを使ってユーザーと結びつける、そして文章でのやり取りにすることで医師の空き時間を利用して返信できる、というビジネスモデルにしました。
@doctor
同じようにパクるのもほんとに大事です。後発だからこその強みは確実にあります。先行した企業の課題となっているところを改善したサービスを展開すればいい。
ニッチなところをせめれば、大企業ともバッティングしないでビジネスモデルを作れる可能性あります。
オリジナルにこだわり過ぎていいことはありまえん。オリジナルを作って成功したとしても、すぐにパクられます。
むしろ、あやかったり、いいものはうまく取り入れていく企業文化自体は作るのに時間がかかります。これをパクることはできません。
オリジナルにこだわる時間があるなら、ありものでもいいから、組み合わせてとにかく早くサービスをローンチした方がいい。
勝ちの型を作るにはどちらにしても時間がかかるからです。
このあたりの話は、ビジネススクールで大前先生から学びました。
本にもまとまっているので興味ある方はぜひ
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